環境側面の特定化
「環境側面」(Environmental Aspect)とは?
「環境と相互に作用する可能性のある、組織の活動又は製品又はサービスの要素」とISO14001:2004(JISQ14001:2004)では、定義されている。
本日は、『環境側面の特定』について取り上げます。
ちなみに
環境(Environment)は?
「大気、水質、土地、天然資源、植物、動物、人及びそれらの相互関係を含む、組織の活動をとりまくもの」(備考:ここでいう”とりまくもの”とは、組織内から地球規模のシステムに及ぶ)と定義されている。
「著しい環境側面」(Significant Environmental Aspect)は?
「著しい環境影響を与えるか又は与える可能性がある」
「環境影響(Environmental Impact)は?
「有害か有益かを問わず、全体的に又は部分的に組織の環境側面から生じる環境に対するあらゆる変化」
環境マネジメントシステム(Environmental Management System,EMS)は?
「組織のマネジメントシステムの一部で、環境方針を策定し、実施し、環境側面を管理するために用いられるもの」
とそれぞれ定義されている。
ISO1401:2004規格の4.3.1項において、
『組織は、次の事項にかかわる手順を確立し、実施し、維持すること。
a)環境マネジメントシステムの定められた適用範囲の中で、活動、製品及びサービスについて組織が管理できる環境側面及び組織が影響を及ぼすことができる環境側面を特定する。その際には、計画された若しくは新規の開発、又は新規の若しくは変更された活動、製品及びサービスも考慮に入れる。
b)環境に著しい影響を与える又は与える可能性のある側面(すなわち著しい環境側面)を決定する。
組織は、この情報を文書化し、常に最新のものにしておくこと。
組織は、その環境マネジメントシステムを確立し、実施し、維持するうえで、著しい環境側面を確実に考慮に入れること。』
と要求されている。
ここでやるべきことのポイントは、組織のEMSに関わる環境側面の特定である。EMSの適用範囲との関係で、組織内の活動と影響を及ぼせる範囲も含めてその範囲を環境側面図のような概念図にまとめておくと分り易い。
以下に断片的だが思いつくままポイントを記載する。
具体的な特定化の方法としては、以下の要領となる。
- 加工プロセスや業務の流れを系統的に整理して、インプット及びアウトプットなどの観点から、適用範囲の一通りの環境側面を拾いあげる。
- 環境側面を簡単には、「環境に影響するもの、こと、設備」として置き換えてみると分かり易い。
- とくに「組織が管理できるもの」、「影響を及ぼしうるもの」について、「環境側面調査表」に欄を設けて、○印などで取り上げると分り易い。
- 「環境側面調査表」には、その年間量、保管量などの量的実績値の把握などに加えて、「法的要求事項およびその他の要求事項」(4.3.2項)との関係でどのような法規制に関係しているか把握できる欄、更には環境方針の強調側面がわかる欄も設けておくと良い。
- 通常時/非通常時/緊急時、過去/将来に関わる環境側面も把握できると良い。
- 例えば、大気への放出、水への排出、土地への排出、原材料及び天然資源の使用、地方/地域社会の環境問題、エネルギーの使用、放出エネルギー、廃棄物及び副産物、物理的属性(大きさ、形など)、設計及び開発、製造プロセス、包装及び輸送、請負者及び供給者の環境パフォ-マンス及び業務慣行、廃棄物管理、流通、使用及び使用後の処理、野生生物及び生物多様性などについて考慮することをISO14004:2004では、推奨している。
ISO14001:2004の内容について、「どのように進めたらよいか」という疑問が生じた場合は、ISO14004:2004が参考となる。 - 「電気」、「紙」とかは環境側面ではない。環境影響の原因となる要素だから、「地球温暖化」、「天然資源の枯渇」の環境影響をもたらす「電気の使用」、「紙の使用」などが正しい環境側面の記載です。





