安全でない可能性がある製品の取扱い:リリースのための評価(7.10.3.2)/ISO22000
ISO22000:2005規格の7項「安全な製品の計画及び実現」:
7.10項「不適合の管理」:
7.10.3項「安全でない可能性がある製品の取扱い」:
7.10.3.2「リリースのための評価」においては、以下のようなことが要求されています。
不適合により影響を受けた製品の各ロットは、下記の条件のいずれかが適用される場合に限り、安全なものとしてリリース(次工程への引渡し又は出荷)されること。
a) モニタリングシステム以外の証拠が、管理手段が有効であったことを実証している。
b) 証拠が、特定の製品に対する管理手段の組合せの効果が意図したパフォーマンス(すなわち、7.4.2項に従って明確にされた許容水準)に適合していることを示している。
c) サンプリング、分析及び/又はその他の検証活動の結果が、影響を受けた製品のロットは、関係する食品安全ハザードの明確にされた許容水準に適合することを実証している
<本文は、規格の筆者独自の解釈によるものです。なお用語については、『「意味?」-ISOミニ辞典』のブログにリンクしています。>
この要求事項の解説:
この要求事項は、不適合の影響により安全でない可能性があるとして組織の管理下でリリースが停止された製品のロットについて、下記のa)からc)のいずれかの条件が満たされていれば、リリース(次工程への引渡し又は出荷)しても良いとの条件について規定しています。
a) 管理手段が有効であったことがモニタリングシステム以外の証拠により実証できるような場合。
b) 他の管理手段との組合せにより許容水準を逸脱しないことが実証できる場合
c) 検証活動により許容水準を満たしていることが明らかになった。
上記のa)のケースは、 レトルトの加熱殺菌について温度サーミスタの故障により計測値がバリデーションで定めていた所定温度の条件が維持されたか不明であったがレトルトの包装材に貼付してあった加熱履歴が分かる示温ラベルにより十分な加熱X時間履歴があったことが確認できているような事例がこれに相当します。
b) のケースとしては、例えば、スライサーに用いていたカッターの歯が破損していることが1時間ごとのモニタリングにより判明し、その間の食品を不適合とし、安全でない可能性がある製品として識別保管したが最終工程の金属探知機で金属片が検出され除去されていたような場合がこれに相当する。
c)のケースとしては、加熱条件が逸脱していたが、その後の微生物検査による検証により安全であることが確認できたような場合がこれに相当します。但し、ハザードが生産ロットの全体に均一に分布していない場合には、サンプリング検査では安全とは判定できません。