力量、認識及び教育・訓練(6.2.2)/ISO22000
ISO22000:2005規格の6項「資源の運用管理」:
6.2項「人的資源」:
6.2.2項「力量、認識及び教育・訓練」においては、以下のようなことが要求されています。
組織は,次の事項を実施すること。
a)食品安全に影響する活動をする要員に必要な力量を明確にする。
b)要員が確実に必要な力量がもてるように教育・訓練し,又は他の処置をとる。
c)FSMSのモニタリング,修正及び是正処置を職務で行なう要員に確実に教育・訓練が行われるようにする。
d)上記a),b)及びc)の実施状況及び有効性を評価する。
e)組織の要員が、食品安全に与える自らの活動の意味と重要性を確実に認識できるようにすること。
f) 有効なコミュニケーション(5.6 参照)を行うための要求事項が,食品安全などに影響がある活動をするすべての要員に、確実に理解されていること。
g)上記b)及びc)に示した教育・訓練及び処置について,適切な記録を維持する。
<なお用語については、『「意味?」-ISOミニ辞典』のブログにリンクしています。>
この要求事項の解説:
この要求事項の内容は、一部は,FSMSに独自の内容もありますが、ISO9001:2000規格の6.2.2項と近似した要求内容となっています。
先ず
a)項では、組織において食品安全に影響する活動をする要員にどのような業務遂行のための力量が求められるのか明確にすることが求められています。現在の要員が備えている力量と将来の事業の展開の中で、食品安全の観点において、求められる力量はどのようなものかを明らかにします。
b)項では、a)において明確にされた力量(業務遂行能力)に対して、現状と将来像との比較において、力量の面で不足していると判断される部分。すなわち、組織において、人材面で薄いと判断される力量について、その力量がもてるように教育・訓練または、その他の処置をとります。その他の処置としては、力量を備えた人材の新規採用や専門家の顧問契約、組織内での人材のローテーション、外部の専門組織への委託(アウトソーシング)などの方法が挙げられます。
上記の要求項のなかでc)、f)項は、FSMSの固有の要求事項になります。
c)項では、とくに組織において、モニタリング,修正及び是正処置を担当する要員については、必要な教育・訓練を行なうことを求めています。
d)項では、上記のa)、b)、c)の実施状況及びその有効性について評価することを求めています。有効性は、”計画した結果が達成された程度”と定義されていますので、a),b)、c)で意図したことが目的通り達成されたかどうかを評価することになります。
e)項は、組織の要員が食品安全に与える自らの活動の意味と重要性を確実に認識できるようにすることが求められています。これは、FSMSの活動の総合的な象徴のような内容になります。
f)項は、組織内で有効なコミュニケーションを行なう5.6項の(外部、内部コミュニケーションの)要求事項が組織の全員に理解されていることが求められています。
g)項では、b)項の教育・訓練およびその他の処置ならびにc)項のモニタリング,修正及び是正処置を職務で行なう要員に対する教育・訓練についての個々の適切な記録を作成し、維持することが求められています。