食品安全チームリーダー(5.5)/ISO22000
ISO22000:2005規格の5項「経営者の責任」:
5.5項「食品安全チームリーダー」においての要求事項の詳細は、日本規格協会の対訳本をご参照下さい。
この要求事項の解説:
ここでは、『食品安全チームリーダー』について規定しています。
『食品安全チームリーダー』は、ISO9001規格の5.5.2のQMS管理責任者やISO14001の4.4.1項のEMS管理責任者と同様の食品安全管理責任者に対応します。
まず、トップマネジメントがこの『食品安全チームリーダー』を任命することが要求されています。
食品安全チームリーダーがFSMSでは、5.5項の規定の要求事項のc)項、d)項にあるようにまさに組織においてFSMSの中心人物ということになります。、
したがって食品安全チームリーダーは、組織の外部の人間でなく、当然、内部の人で、そこの組織の食品安全の問題についてよく分かっている人物を任命することが必要です。一般には、工場長などが治まりが良いかと思われます。
トップマネジメントは、食品安全チームリーダーについて、組織内の職務と食品安全チームリーダーの仕事やその利害が相反しないように交通整理をしておくことが必要です。
また参考にあるように食品安全チームリーダーとしての責任にFSMSに関わる問題についての外部との連絡窓口の責任も含めておくことが望ましいと考えられます。
食品安全チームリーダーは、食品衛生とHACCP原則の応用についての一般知識については、基本として備えていることが推奨されます。
ISO22000に特有の要求として、食品安全チームリーダーがa)項にあるようにFSMSの活動の中心となる食品安全チームを組織化し、管理することが重要な責任になり、またb)項にあるように食品安全チームのメンバーに必要な力量をもたせるための教育・訓練を行うこともその責務と規定されています。
なお6.2.2項で要求される教育・訓練の記録を作成し、決められた方法で管理しておくことが必要です。(6.2.2項)
組織において食品安全に必要な専門家(微生物学、化学、材料分析など)がいない場合には、外部から専門家を迎えてなど組織化することも食品安全チームリーダーの責務になります。
上記のa)項に関係して、7.3.2項において以下のことが関連しています。
『食品安全チームメンバーは指名されること。
食品安全チームは,FSMSを構築し,実施する上で,多方面の知識と経験を合わせもつこと。
このことは,組織のFSMSの適用範囲内の製品、工程、機器及びび食品安全ハザードなどを含むが,これに限定されない。
食品安全チームが,必要とされる知識及び経験をもっていることを証明する記録は,維持されること 』
上記のb)項に関係して6.2.1項において
『食品安全チーム及び食品安全に影響を与える活動を実施するその他の要員は,力量を有すること。また,適切な教育・訓練,技能及び経験があること。 』
と規定されています。